東京六大学写真展


 学生たちにとって学外で写真展を開催することは、経済的、あるいは時間や場所などの物理的になかなか難しいことなのかもしれない。そういった中で複数の大学が合同で写真展を開催するというのは合理的だし、別の大学の写真部と交流することでお互いの感性が刺激されたり作品制作のモチベーションが出来たりという効果もあるだろう。
 ギャラリー・ルデコの2Fと6Fで行われてる東京六大学写真展は、その名の通り都内の6つの大学が合同で開催している写真展だ。30周年を迎えるという今回の展示は、二つのフロアにまたがって行われていて、作品点数もボリュームがあり見ごたえのあるものとなっている。
 野球リーグのように競争をしているわけではないが、それぞれの学校で写真文化の違いのようなものが見て取れて興味深い。個人的には明治と立教の学生たちが上手いように感じた。また、各学校にそれぞれ個性豊かな学生がいるようで、故にそれぞれの学校に自分の好みに合う作品を見つけることができた。今回展示されているなかでは、早稲田の青木さん・慶應の柿沼さん・法政の田沼さん・東大のロジャースさん・明治の今井さん・立教の鈴木さんなどの作品に心惹かれた。
 いずれの作品も、写真に対して真摯に向き合っている姿が感じられるものばかりで感心させられた。老婆心ながら、これから社会に出たあとも、彼らにとって写真が自分自身を支える土台になっていると良いななどと勝手に思ったものである。

写真展詳細

東京六大学写真展

会期
2010年2月23日(火)〜2月28日(日)
時間
11:00〜19:00 (最終日は17:00まで)
会場
ギャラリー・ルデコ 2F & 6F (地図
参加大学(順不同)
東京大学 / 早稲田大学 / 慶應義塾大学 / 明治大学 / 法政大学 / 立教大学